| 川井: | やはりオープンソースっていう概念はそういった意味でもずっとお持ちなんですよね。
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| 永原: | はい。オープンソースという言葉はなかったですけど、近いかな。うちも今ちっちゃいながらも事業計画というのを立てるんですけれども、理念としての言葉は一つだけで「損して得取れ」です。
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| 川井: | はい。
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| 永原: | 子供の頃から言われてたことです。「損して得取れ」って僕にとってみたらオープンソースなんですね。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 損して得を取るんですよ。損って何?っていうとオープンソースそのものです。「出るもの出るもの全部人に提供しなさい」「誰かが困ってる時に、なんで黙ってるの。ライセンス的にコピーできるものを持っているんだからあげればいい」「それは損ではないからあげなさい」と。オープンソースはまさしくそうなんです。
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| 川井: | そうですよね。
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| 永原: | こっちが作ったオープンソースも、ライセンスが許すもの、お客さんが同意して周りの環境もOKならばどんどん転売すればいいって僕は言います。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 売ればいいじゃん、と思います。仮に500万でシステムを納めたとして、「お客さんもなんで500万払うだけなの?300万で2箇所に売ったら儲け出るじゃん」って思うわけですよ。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 永原さんそれでいいの?と聞かれるけど、それでもちろんいいんです。絶対にその売った先は、そのまま使わずカスタマイズするでしょ。誰に声をかけてくれるかっていったら、うちでしょ。まさか違うとこに声かけへんよね(笑)
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| 川井: | (笑)
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| 永原: | 「僕はそのシステムを売れって言ってるけど、それはお宅に営業してって言ってんねんで?」というネタもバラすんです(笑)でもそれでお互いラッキーじゃんっていうことなんですよね。
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| 川井: | それは、そうですね。
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| 永原: | それがオープンソースであって、僕が昔から親父に教えられた「損して得を取る」の精神なんだなと思います。やっぱりお金はあとから付いてきますから。アドクリエイションの副社長に教えてもらった、「お金はな、さみしがりなんや」といういい言葉があるんです。
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| 川井: | ふむ。
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| 永原: | 当時、全然意味わからなくて、何を言ってるんやろこの人って思ったんですけど、今やっとわかりました。お金はさみしがり屋・・・なるほどなと(笑)
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| 川井: | なるほど。そうですね。
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| 永原: | それでJavaをずっとやっていて、また業界がどんどんJavaという技術に傾いていく中で、Javaの技術が面白くなくなってきたんですけど、それをもとにした派遣が多くなってしまって。二次請け、三次請けになってくるんです。契約の形だけでごまかしてるみたいな世界もあって、僕はそれが嫌なんです。
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| 川井: | 業界の悪しき構造ですよね。
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| 永原: | もう管理職にもなってるし、そういうことも理解しなければいけないとわかっています。でもそんな自分も嫌で、そんなときオープンソースに出会ってしまったんです。最初に見たのはXOOPSっていうソフトです。このインタビューを紹介してくれた天野龍司さんとの関係もそこからです。本当にいろんな機能が、なんでウン千万ってかけただろうってソフトが落ちてるんですか?って思いました。タダで落ちてるし、僕、明日からどうやって商売したらいいんだろう・・・って思いましたね(笑)
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| 川井: | なるほど(笑)
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| 永原: | もう選択肢は二つなんですよ。見なかったことにするか、飛び込むか。正直、一週間くらい悩みましたよ。もう仕事なんか手に付かへん(笑)
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| 川井: | (笑)
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| 永原: | どうしたらええんやろなとずっと考えてたんですけど、でももう仕方がない、飛び込もう!と思ってオープンソースのほうへやってきました。
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| 川井: | そうなんですね。
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| 永原: | そっから、売り物が変わったんですよ。それまではソフトウェアを売っていたような気がするんですけど、今はソフトウェアを売らないんです。「効果」を売るんです。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 「欲しいものは何?」って聞くんですよ。「ソフトウェアですか?よかったらここにソフトウェアを並べてあげるから好きなの買って」と。でも、本当は買う人もソフトウェアが欲しいんじゃないんですよね。欲しいのはそのソフトウェアが実現してくれる「何か」なんですよ。
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| 川井: | はい。
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| 永原: | 直接的なECなら「儲け」かもしれない、学校なら「学生が集まる」ってことかもしれないし、「情報を提供できるっていう意義」かもしれない。それを僕は売っていきたかったんです。だからオープンソースは良い武器になってくれます。その先のものを見たい!って思うようになって、オープンソースしかないって気づきました。そうしないといつまでもソフトだけを追い続けてたかも知れないです。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | そんな考えはまだ、今から普及していかないといけないという部分があって、まだまだオープンソースっていうのはタダのソフトウェアのことだけだと思っている人も多いと思うんです。でもそれは違います。その裏にあるものを売りたいですね。
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| 川井: | うちの役員が元SIなんで、やっぱりシステムの発想なんですね。昔SIっていうのは業務の効率化とか人をコンピュータにやらせるのがメインだったと思うんですけど、今のWebのシステムってシステムではないですよね。やっぱり、人を集めるとか、商売するとか、むしろプロモーション的なツールだと思っているので、発想が違っていて、いい意味で会話がぶつかるんですよ(笑)
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| 永原: | (笑)
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| 川井: | 今の若いエンジニアってどっちよりなのかなーっていうのはわからないんですけど。システムに興味があるのか、サービス構築に興味があるのか、これはちょっとわからないといえばわからないんですよね。
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| 永原: | そうですよね。
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| 川井: | やっぱり、サービス目的で作るWebサイトとかWebのシステムとか、出来上がってみるとお客さんが使い勝手のいいもんじゃないってことがよく起こりますよね。
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| 永原: | うん。それは思います。一般的なHPとかの仕事はあまりしませんけど、たまにHPとか頼まれることがあって、その時に「何が欲しいですか?」って聞くんです。本当はHPが欲しいんじゃないですよね。 「集客したいんですか?」「売りたいんですか?」「グループ内の整合性を合わせたいんですか?」それぞれによって提案の仕方が変わってくるんです。 で、「欲しい結果を絶対検証してくれ」と言います。とにかく「今からもし契約を受けたら、作業開始しても一か月間はありますよね。その間にぜーんぶ数字をとって、数字って何っていうのを一緒に考えましょう。」というところから企業のHPを作ります。
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| 川井: | はい。
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| 永原: | 「じゃ、今日から一か月電話の件数全部数えてください。」「何件電話があって、その電話がどんな内容で問い合わせは何件ですか?」「その中からほんとに案件につながったの何件ですか?」「アクセスログはどうでしたか?」とか、ほんとに取れるだけの数字をとっておいて、売上も短期だけ2か月だけとっておいて、うちがもしHP作り直した後、3か月くらいして上がってたら余計に金頂戴って言うんです(笑)
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 下がってたら安い金額のままでええと言うわけです(笑)
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| 川井: | それがこの商売の肝ですよね。営業行為というか・・・。プロモーションって売上が目的とか利益目的でやってらっしゃる商売なので。
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| 永原: | そうなんですよ。そこが欲しいはずなんですよ。
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| 川井: | ですよね。
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| 永原: | 一回話がおりて担当者に渡ってきた時には、なんか物作らないといけないだけで、公共工事みたいになっちゃってるんですよね。それじゃしょうもないじゃないですか。
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| 川井: | そうですね。
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| 永原: | 「できたー!HPできたー!」って言って打ち上げするんじゃなくて、「できた。そのあと一ヶ月見た。目的達成した。おー、よし数字が達成したー!!やったー!じゃあみんなで飲みにいこ」っていうのが正解じゃないかと思うんです。
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| 川井: | なるほどなるほど。 いいですね。
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| 永原: | まぁ、そんなことやってるから、ちっちゃくしか商売できないんですけど(笑)
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| 川井: | いやいや(笑)でもそれを個人でやるっていうのは、勇気がいることじゃないですか?
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| 永原: | そうですね。でも前の会社とも仲良くしてもらってますしね。本当は個人事業主ではなく、いきなり会社作るつもりやったんですよ。でも嫁さんが少し病気とかして、なのでゆっくりやりたいな、と思って。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 個人事業主になったのは去年の10月からなんですよ。なので、1〜2年はそういうビジネスモデルを見ながら一人で遊ぼうと思っていて、その上で会社にしようかなと思っていました。
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| 川井: | なるほどね。
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| 永原: | 僕は「遊んでる」って表現するんで、よく怒られるんですけど(笑)まぁ、僕の中では遊びなので楽しんでやってるんですけどね。
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| 川井: | そもそも、辞めて会社を作ろうと思った理由はなんですか?
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| 永原: | やっぱり人の会社の中では自分のやりたい事はできないんです。
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| 川井: | やっぱり最終的にはそうなりますか。
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| 永原: | 「絶対こっちの方が儲かる」「この方が客が喜ぶ、この方が負荷が減る」というのがあっても、できなくなるんですよ。
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| 川井: | なるほど。
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| 永原: | 僕もそうなる危険性があると思います。だから、それを回避する方法を今のうちに考えておきたいんです。絶対何があっても会社を多少大きくしたくなると思います。だけどそれをせず、その代り小さい会社をいっぱい作るんです(笑)それぞれ自分の育てた部下をどんどん社長にしていけばいいと思ってるんです。そんな事をして遊んでいければいいかなと思ってます。自分が将来にわたって食える分だけ貯めときゃいいかと(笑)
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| 川井: | ご家庭の事情でちょっとなかなかすぐには難しいという所と、サービス面ではもうちょっと視野を広げたいってことで今は準備されているという事ですね。
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| 永原: | そうですね。とはいえ今年一年で売上的にはそこそこいっていて、今も月100万ちょっとは売り上がってるので。
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| 川井: | すごいですね。
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| 永原: | まぁ、なんとか(笑)来年は2000万いきたいですね。
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| 川井: | どういう御商売が・・・社名といったら・・屋号といったら・・・カラーは何ですかね?
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| 永原: | 本当にオープンソースの開発ですね。プログラムで開発。 それだけです(笑)
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